深海魚Lover
部屋から出て来ない奥さん、病気で具合でも悪いのかな?
私は、挨拶しなくていいのかな……?
よそ事を考えている私の頭に触れるのは、京茨さんの手。
「ほらっ、仕事あるんだろ?
今のうちに帰っていいぜ」
「はい、でも、これを書き終えたら
帰ります」
「そうか、悪いな」
奥さんのいる貴方……この恋心はやっぱり消える?
ううん、それがそれが、そう簡単には消えるわけがないね。
「今日は、逃げなくていいのか?」
あの時、『近づかれるのは困ります』と貴方に言ったのは……。
「はい、あなたが気になるから!」
私の言葉を聞いてキョトンとしている貴方の姿を見て私は我に返り、この場の空気を何とかしたくて何でもない話を勢いよく語りだした。
「だって、もう何年も碌に人と会話らしい
ことなんてしてないし
私だってまだ会って二回目の人の事が
気になるだなんて変な事を言ってるって
おかしいって思ってますけど
しかもお子さんに奥様まで居らして……
だけど元はといえば貴方が私に触れる
からいけないんじゃないですか
お父さんだって一度も撫でてくれなか
ったのに……
何言ってるんだろう私」
私は、挨拶しなくていいのかな……?
よそ事を考えている私の頭に触れるのは、京茨さんの手。
「ほらっ、仕事あるんだろ?
今のうちに帰っていいぜ」
「はい、でも、これを書き終えたら
帰ります」
「そうか、悪いな」
奥さんのいる貴方……この恋心はやっぱり消える?
ううん、それがそれが、そう簡単には消えるわけがないね。
「今日は、逃げなくていいのか?」
あの時、『近づかれるのは困ります』と貴方に言ったのは……。
「はい、あなたが気になるから!」
私の言葉を聞いてキョトンとしている貴方の姿を見て私は我に返り、この場の空気を何とかしたくて何でもない話を勢いよく語りだした。
「だって、もう何年も碌に人と会話らしい
ことなんてしてないし
私だってまだ会って二回目の人の事が
気になるだなんて変な事を言ってるって
おかしいって思ってますけど
しかもお子さんに奥様まで居らして……
だけど元はといえば貴方が私に触れる
からいけないんじゃないですか
お父さんだって一度も撫でてくれなか
ったのに……
何言ってるんだろう私」