深海魚Lover
「スガ先生
 
 今回の絵も本当に素晴らしい」

「ありがとうございます」


照れて微笑む君の頬は、赤く

あの日見た、夕焼けに紅葉……燃えるような赤。

俺の目に見えたわずかな光、俺は探す。

探す……



月日を経て、ここに誕生した京茨&スガメイコの絵本。

続編----売り上げは好調、好評を博する。

そして物語は、三冊目へと続いていく。



駅の書店に現れた出雲。

彼は、子供の児童書が置いてあるフロアに黒い装いで立ち、並ぶ本の中から二人の絵本を手に取る。

表紙には、もちろん芽衣子の絵。

棒立ちのままずっと絵本を見つめ続ける出雲の姿を避けるように、あちら側へと移動する親子に向かって声をかけた出雲。

「どうぞ

 邪魔して悪かったな」

絵本を手にその場を去る出雲。

海の色さえも知ることのなかった俺は、君の描く世界に魅せられる。
< 223 / 410 >

この作品をシェア

pagetop