深海魚Lover
「何を、いつも会ってるじゃないか」

「まあ、時間がある時でいい
 ジュンジに会いに来てやってくれ」

「ああ、わかった」

「じゃ……」

その時だった、電話越し出雲に届く音と声。

それは、ガラガラガラと引き戸の音に芽衣子の話す声。

(ケイジさん
 シモヤマさん、帰られました

 あっ、ごめんなさい!電話中でしたね
 私ったら大きな声で)

「いやっ、大丈夫だ」

(メイちゃんメイちゃん
 きょうもいっしょに
 おふろに、はいろうよ

 いっしょにおさかなさんになろう)

(うん、いいよ)

「こらっ、ジュンジ!
 食べたもの、片づけるのが先だろう
 
 おいっ、聞いてるのか全く」

「キョン、魚になるってなんだ?」

「イズモ、聞こえてたのか?
 
 さあな、俺にはさっぱり分からねえよ」

「何だか、おまえ
 えらーく大変そうじゃん
 
 我が子がライバルって?」

「うるせえよ」

出雲が京次と電話で話している中、今度は京次に聞こえる声がある。
< 243 / 410 >

この作品をシェア

pagetop