深海魚Lover
京次さんは、私に向かって深く頭を下げる。

「済まないだなんてそんな
 ケイジさん、頭上げてください
 
 私は私がやりたいと思うことを
 しているだけでどうかそんな風
 に思わないでください
 
 謝らないで」

「ふっふふっ」

口元を緩めて笑って見せる京次さん。

「ケイジさん?」

「芽衣子の謝る癖がこの俺にも移った」

「本当ですね

 ケイジさんが謝るだなんて」

「何、俺が謝る様な人間に見えないって
 話ならゆっくり聞くけど」

今度は悪戯に微笑んで見せる京次さん。

「いえっ、違いますよ

 ……

 ケイジさん、いつか言われてましたよね
 
 謝ったって許してもらえない事
 世間にはいっぱいあるって」

「ああ」

「だけど、私思うんです

 それでも悪いと思っていて
 謝らないよりはいいって

 過ちを認めて反省すること
 そして自戒し改善することは
 とても大切です……」
< 263 / 410 >

この作品をシェア

pagetop