深海魚Lover
「決めた女って言うのは?」

「もちろん、おまえだよ」

「でも、まどか先生に想われて
 悪い気はしないんですね?」

「何、そこに食いつく?」

「はい

 なんて言うのは冗談で
 嘘にしないって言うことはその……」

「ああ、本当にしよう

 いいか?」

本当、なの?

「……」

「芽衣子

 運転しながら言うセリフじゃないが
 結婚しよう」

「はい、喜んで!」

車内、大きな声で即答する私に京次さんは微笑みかけてくれた。

「まずは芽衣子の親御さんに
 挨拶に行かなきゃだな

 こんな子連れのオヤジ
 果たして許してもらえるだろうか?」

「それは……
 正直、両親に会ってみてもらわないこと
 には何とも言えませんけど、大丈夫!

 許すも何も結婚は私達当人同士の問題
 親にはとやかく言わせません
 
 ケイジさん、心配しないでください
 この私に任せてください!」

胸を叩いてみせる私に心配げな表情の京次さん。

「大丈夫かぁ?」

「はい!
 大船に乗った気持ちでいてくださいね」

「あはは、そりゃいい
 まずはお手並み拝見といきますか?」

「はい!」

「なんてな……」

「ケイジさん?」
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