深海魚Lover
「ヤツは確かロウ……
不味いな」
急いで家を出た出雲は、非常階段へと向かい螺旋階段を降りて行く途中、二階辺りの踊り場から自転車置き場の屋根を伝いマンションを囲う壁を乗り超えて地上へと降りた。
建物の裏手側、ロングコートの襟で髪と口元を隠した出雲はそのまま歩き出した。
すると出雲の傍に停まる一台の乗用車。
「イズモ乗って」
「おまえっ!」
「いいから、早く」
出雲を車に乗せてその場を去ったのは安寿だった。
遠く、出雲が部屋に居ないことを知った男達が外へ出て辺りを探している様子が見えた。
すると、車内に鳴り響く着信音。
「アニキ、もう少ししたら
家の下に着きますよ」
「おせえよ」
「えっ!」
「俺は今移動中だ
……で落ち合おう」
「えっ、アニキ
何かあったんすか?」
「いいから
おまえは俺の言う通りに
行動しろ、わかったな」
「はい」
通話を終えた出雲は安寿の方を見ることなく言う。
「そこの角で降ろしてくれ」
「送って行くわよ」
不味いな」
急いで家を出た出雲は、非常階段へと向かい螺旋階段を降りて行く途中、二階辺りの踊り場から自転車置き場の屋根を伝いマンションを囲う壁を乗り超えて地上へと降りた。
建物の裏手側、ロングコートの襟で髪と口元を隠した出雲はそのまま歩き出した。
すると出雲の傍に停まる一台の乗用車。
「イズモ乗って」
「おまえっ!」
「いいから、早く」
出雲を車に乗せてその場を去ったのは安寿だった。
遠く、出雲が部屋に居ないことを知った男達が外へ出て辺りを探している様子が見えた。
すると、車内に鳴り響く着信音。
「アニキ、もう少ししたら
家の下に着きますよ」
「おせえよ」
「えっ!」
「俺は今移動中だ
……で落ち合おう」
「えっ、アニキ
何かあったんすか?」
「いいから
おまえは俺の言う通りに
行動しろ、わかったな」
「はい」
通話を終えた出雲は安寿の方を見ることなく言う。
「そこの角で降ろしてくれ」
「送って行くわよ」