深海魚Lover
「心配してくれるのね

 私思うの、貴方は私には
 二度と靡かないって言ったけど
 今だってこうして一緒に居て
 私のことを気に掛けてくれる

 先のことなんてわからないわ」

「都合よく言ってんなよ

 迷惑な話だからだ

 わかったなら行けよ」

「イズモ、父のことは私に任せて
 
 お願いだから身を隠して
 おとなしくしておいて

 じゃあ、連絡するわ」


クラクションを一つ響かせて、走り去る車。

身を隠せと言われても……

携帯電話を手に出雲は充に電話をかける。

「ツルか?」

「アニキ、着きましたよ
 今どこですか?」

「おまえ、車だろ
 その車どうした?」

「えっ、今朝
 キョンのアニキに……」

「おまえな~、またかよ!」

「どうしても例の新車の色
 俺一人じゃ決められなくて
 ですね……」

「もういい

 それで誰かにつけられてねえか?」

辺りを見渡す充は、やたらと黒い乗用車が目につく。

「言われてみれば……」
< 292 / 410 >

この作品をシェア

pagetop