深海魚Lover
「ミツル、来たか
 それで、カシラはどうした?

 うまくロウの奴等から逃げきれたのだろう
 
 今はどちらにいらっしゃる?」

「それが、アニキ、カシラに言われた
 待ち合わせ場所に行ったのですが
 姿は何処にも……」

「何!まさかっ、奴らの手に」

出雲を心配する垣村に向かって右田は言う。

「いや、兄弟、それは無いだろう

 ミツル、カシラはどこに居る
 知っているんだろう?」

「それが、しばらく一人で
 考えたいと言われて一方的に
 電話を切られてしまいました

 連絡はあるかとは思われますが」

「何を悠長なことをカシラは……

 ミツル、おまえもおまえだ!

 言っておいただろう
 カシラの行動のチェックを頼むと」

激怒する垣村に頭を下げる、充。

「すっ、すみません

 昨日の今日で、まさか……」

「兄弟、ミツルを責めても仕方がねえ
 
 生憎、俺達との連絡の一切を取り次がない
 カシラが、ミツルにだけは連絡を寄こす」

「そうだな

 ミツル、熱くなってすまなかったな」

「いえっ」

落ち着く為にソファーに腰をかけながら垣村は話す。
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