深海魚Lover
「できれば今すぐ事務所に……
 とは言うものの、アニキを狙う
 奴らの存在があるかもしれない

 どうすれば……

 はい、ではそちらに向かいます」

停まるタクシーに乗車した充のすぐ後方、車に飛び乗る男----

「あの車や、撒かれんなよ

 しっかり後ついていけ

 ……

 もしもし、緒澤の親分ですか?

 今、イズモの手下の後つけとります

 場所がわかったらこっちから
 また連絡しますんで」

『クロス、今度はヘマしてんなよ』

「はい、分かっとります」

充の後をつける男の正体は、黒須だった。

黒須は加瀬組長の件はまだ伏せておくことにした。

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その頃、充と別れた京次はソファーに深く腰掛けたまま一人考えごとをしていた。

開く扉の音と共に聞こえる声----

「ケイジさん、ごめんなさい
 わたしったらこんな時間まで
 ぐっすりと眠ってしまって

 ケイジさん?」

私の額を指先でツンと押すのは、京次さん。

「また謝ってる、気にする事無いぞ

 それよりも遅くなったが飯にするか?」

「はい、私、お腹空きすぎて
 目が覚めました
 
 目が回ります」

「ハハッ、それは大変だな
 急ごう」

二人は仲よくキッチンへと消えて行く----
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