深海魚Lover
いろんなことが一度に出雲の頭の中を駆け巡る。


『イズモ、わかるでしょう?』

『イズモの

 出雲のバカ野郎!』


「冗談じゃねえぜ

 胸糞わりぃったらねえ」
 
「出雲」 


どんなに考えを巡らせてもスッキリとはしない胸の内。

その想いの矛先が向かう場所、それはやはり復讐以外にない。

横田に酷く冷めた視線を投げかける出雲。

その視線から目を背けることなく受け止める覚悟の横田。


「さあ、遣るならヤレよ」

「親父、挑発してどうする
 馬鹿はやめてくださいよ」


出雲が見つめた足元、きらりと輝く床に散らばったガラスの破片。

その中でも、まだ形のある大きな破片に目を止めた出雲。


絢の仇を討つことができれば、それでいい。

それで----


『……遣ることは遣ってもらう

 わかるな

 おまえにはこれから
 出雲のためだけに働いてもらう』


「うるせえよ

 何だよ、それ?

 例え奴が、加瀬の親父がアンタを
 赦しても俺は赦すわけにはいかない

 赦せるわけがない!
 
 血なんぞこの際どうでもいい
 俺はただ横田、アンタを遣れれば
 それでいい」
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