深海魚Lover
「うん

 だけどあったかだね
 ジュン君?」

「うん、あったかだね」


抱かれる腕の中、京次にギュッと強くしがみつく芽衣子。


「心配させて悪かったな
 もう大丈夫だ」


芽衣子の耳元でそう告げると彼女はにっこりと微笑んだ。


「さあ、寒い寒い
 家の中に入ろう

 あっそうだ、ジュンジ
 今度、出雲が家に来るってさ
 
 良かったな」

「わーい
 
 メイちゃんのえ
 アニキにみせるんだぁ
 
 ぜったいスゴイッていうよ」

「そうだな」


閉まる引き戸----



出雲さんがこの家に現れたのは、その後しばらく時が経ってからだった。

貴方が私の絵を見たのは、本屋に並んだ本をその手に取った時。


貴方は現れて、私に言うの……
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