深海魚Lover
両方を塞がれて息のできない絢はとっても苦しそう。

俺はその手に掴みかかる。

「放せ、早く放せよっ!」

絢の口元から離れた手。

「ハァ、ゴホゴホッ」

「じゅん、大丈夫か?」

「うん……」

「イズモ、遊びは終わりだ

 さあ、こっちへおいで」

腕が抜けるんじゃないかと思える程に力強く引っ張られて、痛む腕。

立ち上がろうとした俺のもう一方の腕を握りしめて放さないのは、絢。

「コラッ!」

俺は、絢の頬をもう一度叩こうとしたその手に触れる。

「父さん、もうやめて、行こう

 じゅん、俺なら大丈夫だ」

「イズモ……
 
 ママ、イズモが大変」

「大丈夫よ、あの人ならもうじき眠るわ」

「イズモは、今日はもう打たれない?」
 
「ええ、大丈夫
 そう何度も叩いたりしないわ

 さあ、眠りましょう」


パチンッ、パチンッ!


酒を飲んでは暴れる男……
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