深海魚Lover
父の死に意気消沈する京次の頭を撫でる、大きな手。

「ケイ兄、泣いてもいいぜ」

「うるせえ、泣かねえよ」

出雲を見ると、彼は瞼に手の甲を強く押しつける。

そして、絢も声を出さずに泣いてる。

「……サンキュー

 おまえ達が居てくれてよかった」


俺達は、アンタを愛してたぜ!


----


「ケイジさん……

 ケイジさん」

「うん、何だ!?」

目覚めると、俺のことを見下ろす二つの顔がある。

朝か……二度寝したか?

「キョンさん、やっとおきたぁ

 おくれちゃうよ」

「えっ!マジかよ」

「ジュン君
 私が送って来ましょうか?」

「いやっ、いい、俺が行く

 そうだ、スガちゃん
 一緒に行く?」

「はい、行きたいです」

ニッコリと微笑んだ君は、見つめる。

「ジュンジ、あれなんだ?
 あれあれ」

上体を起こしながら俺は窓の方、空を指差した。
< 67 / 410 >

この作品をシェア

pagetop