深海魚Lover
「えっ、どれぇ?」

慌てて窓へと向かい、空を見上げる潤司。


君も潤司と同じように窓側を見ようとした。

君の頬に触れた手

君の顔をこちら側へ向けさせて、その唇に口づけた。

一秒後には離れる唇

君はとても驚いた顔をしてる。


「おはようのキスだよ」

「あっ、はい、そうですか」

「なんだ、物足りないか?
 
 もう一回する?」

「いえっ、もう……」


頬を赤く染めながら、君は見つめる。

この俺だけを見つめる。

俺は、その目に恋をする。


「キョンさん、なに?
 なにするの、ぼくもしたい」

「おっと時間だ時間!

 おしゃべりは終わり、ジュンジ急げ」


さあ、行こう……


ガラガラガラ、開いた扉から俺達は一歩外に出る。

三人、並んで立つ。

俺は大切なものを、この両手に握りしめる。

きつくきつく、繋ぐ。

今度こそ、絶対に放しはしない。

君を……
< 68 / 410 >

この作品をシェア

pagetop