僕は君の名前を呼ぶ
「よ、海斗! 今年も同じクラスだぜ!」
学校に着くと一足先にクラス分けを確認したらしい俺の友達の篠田隆太(シノダリュウタ)に声を掛けられた。
「オッス…」
朝からテンション高いな、コイツ…。
隆太とは中学からの友達だ。
当時から明るく人気者だった隆太と、毎日を静かに過ごす俺。
正直言って隆太は苦手なタイプだったけど、なぜかここまで付き合ってきた。
時や場所を構わずうるさい隆太には慣れたはずなんだけど、それは違っていたみたいだ。
「なんだよ、お前眠いのか? そんな海斗に目の覚めるようなビックニュース! 早く教室に行きたまえ」
眠くて隆太に構っている余裕がない。
色々突っ込みたかったが、反応するのも面倒だからとりあえず教室に行くことにした。