僕は君の名前を呼ぶ
「そうかな。私は浴衣でも着て夜店を練り歩いてるんだと思ってたけど…」
「海斗、今年は参加しよーぜ!」
「お前勉強はどうするんだよ」
「あ…」
一気に肩を落とす隆太。
んな、あからさまにがっかりするなよな。
「ご、ごめん」
「やっぱり今年は厳しいよね。受験生だもん」
橘がフォローを入れてくれた。
「うぅ~!いいもん!頑張って勉強の貯金作って桃子と行くもん!」
隆太がひとりで盛り上がっていると橘が「桃子さんって?」と聞いてきたので、「隆太の彼女だよ」と紹介しておいた。
もちろん、お尻のことは言ってないけど。