僕は君の名前を呼ぶ


せっかく彼女と同じクラスになれたのに、素直に喜べない自分がいる。


このまま名前も何も知らずあのときの笑顔のまま、俺の頭の中だけで笑ってくれていたらって。


でも、彼女に“笑顔でいて欲しい”という俺の願いは変わらない。


余計なお世話かもしれない。

けれどこの2年の間に彼女が笑顔を失ってしまったのなら力になりたいんだ。


ま、何より自分が彼女の笑顔を見たいと思った

俺は勝手に心の中で決意し、座席表で自分の席を確認しもう俺の中では恒例になりつつある窓際の前から2番目に座った。


彼女の座席は廊下側の一番前。

少し遠いけど、見れないことはない。




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