僕は君の名前を呼ぶ
「ん、レモンティー?わたし、今日は走ってないよ?」
「待たせたお詫び。隆太に賭けのジュース買ってたんだ」
「そうだったんだ…。じゃあ、ありがたくいただくね」
喉が渇いていたのか、キャップを開けてレモンティーを飲み始めた橘。なんだか小動物みたいだ。
…かわいい。
「橘さん、青木くん。ちょっといいかしら?」
おいしそうにレモンティーを飲む橘を見ていたところ、司書の先生に話しかけられた。
「あなたたち、受験生でしょ?そろそろ委員会が勉強に支障をきたすようになるだろうから、図書の仕事は今日まででいいわよ」
…え?