僕は君の名前を呼ぶ
あきれたらしい隆太が俺に冷たい視線を注ぐ。
「ご、ごめん」
「それは俺にじゃなくて橘に言ってあげなよ。いいのか?ここでそのクソ不味いレモンティー飲んでても」
「わりぃ、行って来る!」
「おうおう、そうしろ。橘に会いに行ってやれ」
俺は500円玉を机に残し、慌てて喫茶店を飛び出した。
──行かなくちゃ
ただこれだけの気持ちがこんなにも俺を突き動かす。
一体この気持ちが橘の何に向かっているかなんて、俺にはまだわからない。
けど、俺は今すぐ橘に会いたいんだ。
治まりかけていた熱が、再び姿を現す。────