僕は君の名前を呼ぶ
喫茶店を出るとそのまま駅へ。
改札には見たことのある影があった。
「よっ、海斗。元気にしてたか?」
気まぐれな兄貴はまた帰ってきたらしく、大きなキャリーバッグを引きずってこちらに向かってくる。
小麦色に焼けた肌はあまり似合っていない。
「普通に元気だけど…」
「どうせお前のことだから夏休みは勉強ばかりしてたんだろ?ん。これやる」
そう言って兄貴が俺に渡してきたのは花火セット。
「兄貴と一緒に花火なんて気色悪い」
「気色悪いとは失礼だな。別に俺とやれなんて言ってないだろ」
「じゃあ誰と…」
すると兄貴はこう耳打ちしてきた。