僕は君の名前を呼ぶ


ミキちゃんは、高校3年の受験前に夏樹が『受験が終わったら告白する』と言っていた子だ。


一見チャラそうに見える夏樹も、彩花との付き合いからもとれるようになかなか誠実な男で。


彼女持ちのヤツでも普通に参加してる合コンに参加したこともないし、浮気を疑われたこともない。


通う大学こそ違うがふたりの交際は順調なようだ。


「いいな、楽しそうで」


「海斗は楽しくないのか?」


「そーじゃないけど、さ。やっぱ会えないのはさみしい」


「ぬわぁんだよ、俺がいるジャン♪ 隆太もいるし遊ぼうぜ~」


「ああ、そうだな。ありがとう」


大学に入ってしばらくしてから、俺は夏樹に隆太を紹介したんだ。


ふたりは似たような性格なだけあってすぐに意気投合。


今では俺も合わせて3人でよく遊ぶようになった。


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