starting over
「千葉、あのさ。」

昇降口での別れ際、ふと思い出した。

「やり直しなんて、いくらでもできるし、手をつなぐとか友人から一歩進めることは、意外と簡単だと思う。」

千葉はクスッと笑ってから答えた。

「次はなれ初めでも聞きに行きますから。」
「教えない。」
「進路のこと、絶対に言わないでくださいね。」

真っ直ぐな視線で、千葉は俺に告げた。

「もちろん。」
「さっきのウッカリを見ちゃうと、信用できないんだけど。」
「いや、絶対言わない。」

また笑い合ったあと、千葉の背中を見送った。
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