ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「ただいまー…」
「美紅ちゃん、おかえりなさい。今日は早かったね」
「うん、あんまり仕事なかったから…」
肩を落としながら靴を脱ぐ私を明るい声とともに出迎えたのは、同居しているお兄ちゃんのお嫁さん・綾奈ちゃん。
肩ほどまでの黒い髪をバレッタで留め、私より10センチほど高い背をした可愛い顔立ちの綾奈ちゃんは、畳んだ洗濯物を持ちちょうど廊下を歩いていたところだったらしい。
「?元気ないね、どうしたの?」
優しい笑顔で問いかける綾奈ちゃんに、私はぎゅー!と抱きついた。
「綾奈ちゃん聞いてよー!今日職場で嫌なことがあってねー!」
「うんうん。じゃあとりあえず洗濯物置いてくるから、美紅ちゃんも荷物置いておいで」
「はーい…」
子供を宥めるようによしよしと頭を撫でられ、私はバッグを置きに一度自分の部屋へと向かう。
綾奈ちゃんは私の二つ上で、大雑把で口が悪くおまけに背の低いうちのお兄ちゃんにはもったいないくらいのいいお嫁さん。
しっかりした人で性格も穏やかなことから、私や共働きの両親とも上手く付き合えているし、普段は専業主婦として家のこともきちんとこなしてくれている。