ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「はー…雛子、まだ怒ってるかな」
「怒ってるんじゃないっすか。けど怒ってくれるだけマシだと思いますけど」
「はぁ…」
「早く謝らないと仕返しに浮気されちゃいますよ」
「うるせーぞ!」
先ほどまで怒っていたものの、自分の立場に置き換えようやく理解したのだろう。どう謝ろうか、と頭を悩ませる速水さんの隣で、灯りの眩しい繁華街を歩いていく。
すると視線の端に、不意に入り込む姿。
「…あれ」
「ん?何だよ…、!」
見ればそこには男と歩いている阿部さんがいた。そこそこ酔っ払っているらしく、千鳥足の彼女を男は肩を抱き歩いている。
「…噂をすれば何とやら。もうされてたっすね」
「ふざけんな!っ…おい雛子!!」
「えっ!亮!?」
すぐその場を駆け出し二人を引き止める速水さんに、阿部さんは驚き、男はまずいといった顔となる。そんな光景を俺は少し後ろから見つめた。