ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「失礼します」
「わっ!」
すると、背後から響いたのは青井くんの声。最早聞き慣れたその低い声にドキッと背筋を伸ばす私に、彼は当然全く気付くことなくコーヒーの入ったカップをテーブルに置く。
「…コーヒーです。どうぞ」
「あ、ありがとう」
「ありがとう。最近はいつも君が持って来てくれるね」
「丁度手が空いてたんで。…砂糖とミルク置いときます」
「……」
いつも青井くんは突然現れるなぁ…。あぁ、またドキドキしてきた。
横顔を見るだけでまた音をたてはじめる心臓に、気持ちを落ち着けながら見つめた。すると長めの前髪の隙間からのぞく瞳はこちらをチラ、と向き、不意に彼と目と目が合う。
「!」
バチッ、と合った瞳に動揺しかけた気持ちを誤魔化そうと、私はテーブルの上のコーヒーへと手を伸ばす。けれど自分は予想以上に動揺していたらしく、上手くカップを掴めないどころか思い切り倒してしまった。