好きな人のお母様に恋心がバレました
映画『君の声』
謎の声のする方へと青年が進むとそこには巨大迷路がーー!?
迷路を進むにつれて加速していく謎とスリル!
複雑な迷路を彼は抜け出せるのか!?謎の声の正体はーーー!?
そして青年よ、なぜ来た道をそのまま戻らなかったのかーー!!
「いや本当だよ!」
ポスターの謳い文句を見て思わず突っ込む。
「………いやでも、もしかしたら戻らなかったのにも壮大な伏線があるとかなの!?そうなの!?」
ショッピングモールの映画館の前で、私はひとり悶々としていた。
こんな映画があったなんて知らなかった。
題名からして恋愛映画だと思ってたら、SFなのかミステリーなのかもよく分からない。
「いやむしろ気になるわ、普通に観たいわ」
目的も忘れて、迷路に想いを馳せていると、後ろから待ちに待った声が、した。
「あれ?
もしかして宮戸さんじゃない?」
そう、それこそまさしくーー
「君(先輩)の声……」
「え?」
「ーーじゃなくって!
朝霞先輩っ!き、奇遇デス…ネ」
目は泳いだものの、なんとか平静を装ってにこりと微笑む。
先輩もふわっと笑って、奇遇だね、とおっしゃった。
まさか本当に会えるなんて!!いや、会いに来たようなものだけども!
「……眼鏡姿、初めて見ました……」
先輩を見上げて、一番最初に思ったことがポロリと口からこぼれる。