好きな人のお母様に恋心がバレました


チラリと顔を上げると、
そこには朝霞先輩の腕に手を絡める女豹……もとい栄兵さん。



(なっ…!?
腕を…絡めている……だと!!)



嘘でしょ業務中に何してんの!と思ったらお昼を知らせる軽快なチャイム音が鳴り響く。



「んじゃ、先昼行くわ」



そんな塩谷さんの声は右から左に受け流したまま、
私の目は少し離れた先にいる朝霞先輩たちに釘付けになる。



妖艶な笑みを浮かべる女豹に対して、明らかに戸惑ってる朝霞先輩。なんなら戸惑ってるどころか額に青筋を浮かべて顔は蒼白である。



「私まだ食堂の場所分からないんですよ〜っ!
朝霞さん、お昼食堂ですよね?ご一緒しましょう?」



「い、いや、俺は今日は外だから、一人で行きなよ…。というか、この腕離してくれると嬉しい…」



「じゃあ美麗も外行こうかなぁ〜☆」



「俺の話を聞いて下さい…」



もはや半分朝霞先輩は泣いていた。
そのお顔を見たとき私は覚悟を決めた。
ここで先輩を救えるのは、私しかいない。そう、乙女ゲームでライバル達と幾度となく男たちを取り合い、その全ての戦いにおいて勝利をおさめてきたこの私が!!!

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