青春を取り戻せ!
僕はホカホカのフトンの中で、今日の色々な出来事について考えていた。

何故、SOD(酸化防止酵素)の体内合成が四十歳を境に急激に少なくなるのか?

何故、胸線が十代半ばから退縮しはじめるのか?

……大いなる力が働き、個々の人間の為より、全体の為に作用していると思えて仕方なかった。

人間の寿命が伸びて、仮に二百年になったとしよう。

……まず頭に浮かぶのが食糧事情だ。

気になって先日調べたデーターに拠ると、明治の初め世界人口は10億だったが、それから100年後には45億になっていた。
わずか100年の歳月で4.5倍に急増していたのだ。
そして現在の世界の人口増加率は2%だ。

それに対して今問題にしている食料増加率は1・2%である。長寿になるなしに関わらず、時間の問題で食料はパンクすると思える。

それが寿命が二百年に伸びとしたら、火に油を注ぐようなものだ。

それに、これから生れる子孫の住む場所がなくなる。

そうなれば生きる為に、食べる為に、戦争は必至だろう。

結局は自分の首を締めることになる。

もしそうならなくても、これ以上の環境汚染は地球自体の危機になる。

仮に、産児制限を施行して、いや!だめだ!一時的に子供はつくらない事にしなければ!
仮に完璧につくらないことが実行できたとして、……そうすれば今までの心配はクリアーする。
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