桃色初恋、甘口キス
「あ、お前は昨日からおかしいけど」

……。
こいつ、一言多い。

「……ちょっとね。
あんたには関係ないだろ?」

黒板に目をやりながら、軽く返した。
今が授業中じゃなければ、一言多いって小突いてるところだった。

「……お前なぁ……!
何をツンケンしてんだよ、昨日から!」

なんで黄原が怒ってるんだ?
ムカムカしてきた。

「あんたこそ、何をそんなに気にしてんだ?!
放っとけ!」

机に勢いよく両手をついて、立ち上がる。

なんであんたが不機嫌なんだ。
言われた分は言い返さないと、気がすまない。

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