桃色初恋、甘口キス
「なぁ青葉」

「今度はなんだ?
またおかしなことでも言い出すのか?」

茶化すと、違う、と睨まれた。

「これも、デートって言わないか?」

「は?」

真顔で何言ってんだこいつ。

「ふ、ははっ……!
やっぱりおかしなこと言い出すじゃないか!」

あんまり笑わすなよ、もう!
お腹痛い。
あたしと黄原がデート? これが?

「お前、そこまで笑うことないだろ?
だってさ、休日に男女が二人きりで過ごしてる。
ほら、デートだ」

「ないない! こんな可愛くない女がデートなんて!
黄原が一番良く知ってるだろっ」

大爆笑なあたしを、真顔で見つめる黄原。


< 45 / 115 >

この作品をシェア

pagetop