絶対に好きじゃナイ!

そうしていると、急にじわじわと実感が湧いてくる。

というか、社長が買いに行ったモノのことを考えるとこれからしようとしてたことが生々しくなる。


いや、むしろ感謝しなきゃいけないとこなんだろうけど……


「は、恥ずかしいぃ……」


こんな状態で待てって言うの!?

アレを買って帰って来た社長を、どんな顔して迎えたらいいの!



だけどおかげで少し冷静になれた。

ふと窓の外を見ると、街は既に夜の中。
社長の部屋から見る景色はあたたかくて、暮らす人のぬくもりを感じるような夜景だった。


ていうか、部屋の電気とかつけっぱなしじゃん。

はじめてなのに、ソファで、こんなに明るい中でしようとしてたなんて。
やっぱりさっきのわたし、少し変だった。



それに、相手はあの"虎鉄"だよ?

強くてかっこよくて優しくて、女の子にモテモテの虎鉄。

だけど特別に"好き"な女の子もいなくて、寄ってくる女の子の相手をしたり適当にあしらったり相手したり相手したり……


だいたいわたしだって、社長に"好き"って言われたわけじゃないじゃん。
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