YUMERI〜女のコにはユメとキボウがあるのだ!〜
創介は、線香をあげて手を合わせた。
かがんでいる創介の横で、
「母さん、今日も来て下さったわよ…」
女性が墓石に声をかけた。

じゃり…。
早朝の静かな墓地で、足音を聞き逃すのは難しい。

創介は足音のする方向を反射的に見た。

孫娘と、妻が立っていた。
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