オレ様探偵とキケンな調査
「ただいま戻りました」


「遅ぇよ、椿…って、その子、どうした?」


あたしは手短に、猫に噛まれた傷を颯太くんの家で手当してもらったことを話した───もちろんキス、は省いて。


「腕、ひどいのか?」


「見ます?」


そう言って颯太くんはあたしに貸してくれたカーディガンを脱がせ、慣れた手つきで包帯をくるくるとまるめていく。


ホントだ…腕が倍の太さ。


「手当してもらったことは感謝する。だが、人の女の服をそうたやすく脱がされちゃ困るな」


「ボクのカーディガンで、ボクの椿さんですから」


「はっ!?」


「あなたが恋人かどうかビミョーな方ですよね?もっとしっかり繋いでおかなきゃ、ボクみたいな小僧にあっさり奪われちゃったりしてって可能性、なくはないですよ?」


「ガキだと思ってナメてたら、随分なご挨拶だな」


「椿さん、明日はもっと濃くキスしようね?コレ、替えの包帯、夜の薬、忘れないでね」


言ってほしくなかった言葉を残し、颯太くんはあっさり帰って行った。
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