オレ様探偵とキケンな調査
「椿」


「ハ、ハイッ!」


「キスって、何?」


「それはっ!えっと、何てゆーか…一方的にこう唇が重なったようで、重なってないかも、みたいな…感じ…?」


「手、出せ」


明らかに不機嫌な帯金さんに向かって右手を差し出す。


───チャリン


手の中に落ちたのは…。


「先にオレん家帰ってろ。猫は依頼主呼び出して引き渡しとくから」


「これ…鍵、ですか?」


「見りゃわかるだろ。勝手に開けて入ってろ」


「わかり…ました…」


あたしはフワフワした気持ちでタクシーに乗り、帯金さんのアパートへ向かった。


渡された鍵。


ドアを開ける手がヒリヒリする感覚は猫に噛まれたせいなのか、初めて1人でこの部屋に足を踏み入れるせいなのか…とにかくドキドキする。
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