オレ様探偵とキケンな調査
「さて、そろそろ行くぞ」


「…ハイ」


コートを羽織って2人で事務所を出た。


ジングルベルの流れる街、いつものように信吾さんは竹乃城由香と並んで前を歩いている。


浮かれて見えるのは、クリスマスの魔法のせいなのか、あたしが沈んでいるからなのかわからない。


2人がタクシーをつかまえてオフィス街から遠ざかるのを、あたし達も追った。


車が停車したのは、都内でも有数の豪華なホテル。


「椿、チェックイン、オレは2人の後を追う。ケータイ鳴らすから後でな」


「わかりました」


帯金さんが信吾さん達を追って行くのを確認し、あたしはフロントへ。
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