優しさ、そして愛



中にはいると所謂
日本庭園と呼ばれるであろう
風景が広がっていた





すごい広いな





「この奥の部屋で櫂さんと
 組長がお待ちです」





…ん?






「今、組長って…」





あまりにも聞き慣れないその名前に
思わず聞き返してしまった






「門のところに名前がありましたよね?



 《柳澤組》って」






気づかなかった





それってやっぱりあれですよね?





所謂ヤクザ?極道?的な…





あんなに手紙のやりとりをしてたのに
教えてくれなかったの!!!!!お兄ちゃん






すっごく緊張してきちゃったじゃん






あっという間に部屋の前に
着いてしまったようだ





「それでは俺はここで


 お話が終わりましたら
 またお迎えにきますね?」





竣さんは爽やかな笑みを残し
颯爽と歩いていってしまった





< 11 / 138 >

この作品をシェア

pagetop