危険なアイツと同居生活
「蒼、お疲れ様」
俺の髪を撫でてくれる唯ちゃんが、優しくそう言う。
俺は、甘えた猫みたいに唯ちゃんの頬に鼻を付けた。
フローラルの香りに混ざって、唯ちゃんの香りがほんのりした。
それが俺の理性を刺激して、俺を獣へと変化させる。
……まだ、だめ。
今日はゆっくり唯ちゃんと話をして、お楽しみはその後。
時間をかけてじりじりと、唯ちゃんを味わってあげる。
「蒼、かっこよかった」
唯ちゃんの声が聞こえる。
唯ちゃんは、どんな俺でもこうやって認めてくれる。
そんな唯ちゃんがいるから、俺は仕事も頑張れる。
はじめは嫌だった。
優弥の要求通りに碧を演じるのは辛かった。
だって、碧は俺じゃない。
俺は楽しく演奏出来ればいいのに、優弥は楽しみを全部禁じた。
そして、残された無表情の空虚な碧。
人々は碧を見て熱狂し、碧に惚れた。