危険なアイツと同居生活




「唯ちゃんのバカ」




そう言われ、顔を上げる。

すると、少し赤くなって頬を膨らませている蒼と目が合った。




さっきまであたしを酔わせていたその顔。

すっと通った鼻筋に、少し拗ねたように細められた瞳。

その全てが愛しくて、あたしを狂わせる。




「もう、何だよ。

羞恥プレイ?」




蒼はそう呟きながら、テレビのコンセントを手にしたまま素早くDVDを取り出した。





いつもこれだ。

あたしがFのDVDを見るたびに、蒼に妨害される。

……蒼の気持ちも分からなくはないけど。





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