危険なアイツと同居生活
「蒼、嫌なんだ。
超かっこいいのに」
わざとそう聞く。
すると、
「自分見て酔ったりしないよ」
蒼らしいその答えが返ってくる。
「唯ちゃん分かってるでしょ?
キモいし、
まだまだ未熟だし、
キモいし、
カッコ付けてるし、
キモいし、
今怪我で活動休止中だし、
キモいし……」
あぁ、キモいっていいたいんだね。
思わず笑ってしまう。
だけど、
「あたしの碧をキモいなんて言う人は、許さない!!」
あたしは蒼を睨む、
すると、
「じゃあ質問。
俺と碧、唯ちゃんはどっちが好きなの?」
上目遣いでそう迫る蒼は反則だ。
だって蒼、分かってるでしょ。
あたしが蒼のこと大好きだって。
蒼がいての碧だから。
あたしは、蒼の全部が好き。
「もう、蒼の意地悪」
そっぽを向くと、蒼は楽しそうに笑った。
あたしはこんな、優しくて明るくて太陽みたいな蒼が大好き。