危険なアイツと同居生活



それでもつられて蒼の方に向かってしまうあたし。

すれ違う人はみんなハートの目をして、




「碧、カッコ良かった」




なんて言っている。



あたしは普通の一般人。

そんな平凡なあたしが、人気者の蒼と同居しなんて、夢ではないかと疑ってしまう。





今さらだけど……



だけど、人ごみの向こうに明るい茶色の髪が見えて……


それがゆっくり近付いて……




「蒼!」




そう呼びたいのに、呼ぶことすら出来ない。

身体がガクガク震えて、胸がぎゅっと苦しくなる。



< 46 / 528 >

この作品をシェア

pagetop