いつか、また会える日まで。


『……クスクスッ』


お母さんの笑う声が聞こえた。


「あっ!今、お母さんコイツ馬鹿だなって思ったでしょ?!」


『ううん、そうじゃないの。良かったって思ったのよ』


「……え、なんで……?」


『好きなものを好きでいられてるからよ』


「……?どういうこと……?」




正直、今の私に理解できることではなかった。


好きなものを好きでいられるって、どういうこと?


お母さんは私の気持ちを読み取ったかのように話しだした。


『今、学校で過ごすためには周りの友達に合わせなければならないじゃない?
そして、それが当たり前だと思われてる。それが協調性だと思われてる。
合わせられなければ孤立してしまう……

そんな中で自分の好きなことを見失わずに好きって言えるのは凄いことなのよ?
今、とってもいい環境にいるっていう証拠。

だから、しっかりと自分を持てている加菜は凄いなって思ったの』


周りに合わせる。

そうだ、前の学校もそうだった。


周りに合わせられなければ、楽しい学校生活なんて送れない。


『しかも、加菜、病気が見つかってすぐに『もうあっても意味がないから捨てるんだーっ』なんて言ってたじゃない』



…….あぁ、そんなことも言ったな。


今何が好きだとしても、死んだら全部消えて無くなるんだから……なんて言って全部捨てようとしたっけ。


今思えば、あの時捨ててなくて良かったよ。


私の楽しみがなくなっちゃうところだったんだから。


『……あ、宅配便だ!ごめん切るね、バイバイ!!』



……ツー、ツー……
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