いつか、また会える日まで。


重大な発表と聞き、会場は静まり返った。



「……私は……本日11月11日より一週間後、11月18日を持って……この学校を退学させていただきます!!」



体育館が大きくざわついた。

生徒会のみんなもざわざわとしている。





「私が病気を持っているということは、みなさん承知のことと思います。……実は、治療のために渡米することになったんです」


「数年日本には戻れないとのことなので、退学させていただくことになりました」


「女子副生徒会長として伝えるべきだと感じ、この場を借りて話しました。今後のことについては会長からお聞きください」




そう言って、深々と頭を下げた。


続いて、咲夜が自分の前にあるマイクを手に取る。



「この件については、俺と、加菜と加菜のお母さんと3人で話し合った結果だ。なお、女子副生徒会長はこれからも山中加菜とし、再募集は行わない」




咲夜の言葉を聞いて、また体育館がざわついた。



「……みなさんと学校生活を送れたことを嬉しく思います。今までにない経験ばかりで、毎日楽しかったです。……ありがとう……ご、ざいました……!!」




そう言って頭を下げた。
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