恋色花火
「ち、ちょっと待ってユウヤ!
行ってくれるのはありがたいけど、お金……!」
「え? いいよ、たかが百数円」
大事なことを思い出し引き止めるも、へらへらと笑って済ませてしまう。
「たまには俺にもかっこいい事させろっつーの」
そう言って、今度こそ人ごみに紛れていってしまった。
一人になったあたしは、ため息をついて電柱にもたれる。
「……たまに、じゃないからこっちは困ってるんじゃん…………」
もう少し自分のかっこよさを自覚してもらわないと……困る。
「……早く花火上がらないかなー……」
あたしの顔の赤さを隠せるように。
……これ以上ユウヤを好きにならないように。