恋色花火
「ハイ、お待たせ」
しばらくして戻ってきたユウヤは、片手にりんご飴、片手に綿飴を持っていた。
こっちは俺のね、なんて言いながら、あたしに飴を渡すより早く齧ってる。
「ありがとう」
あたしもりんご飴を受け取り、口の中に存分に甘みを染み渡らせた。
疲れた体に心地いいエネルギー。
「ソレおいしい? よく弟が食ってたけど……俺は食べたことねーんだ」
「おいしいよ、そりゃあ。糖分ですもの。
食べる?」
「……うわ、その発言太りそう」
「見境なく食べたりしないし!!
もう、せっかく買ってあげようかと思ったのに」
りんご飴買ってもらった御礼に、今度はあたしがおごってあげようか、なんてあたしらしくない考えが浮かんだのに。
その気が失せた……とばかりに顔を背けると、飴を持つ右手が掴まれた。
びっくりして、背けた顔をすぐに戻す。