誘惑のプロポーズ
「………毎日ビール飲んでもいい?」
「俺だって飲む」
やだ、どうしよう。
私、この人と結婚しても不都合なことなんてひとつもない。
目の前が明るく開けたような気持ちで彼を見上げた。
「やっと気づいたか?」
気づいてしまいました。
ずっとこの広い胸の中で甘えていたことを。
「返事は?」
「yes」
言った瞬間、熱い唇が落ちてくる。
夢中で舌を絡め合うと、内股を這っていた手を止めて彼が耳元で囁いた。
「……すまない」
溶け出した脳が『何が?』と答える前に
ビリッと容赦なくストッキングが破られた。
「もう限界だ」
膝の裏に手を当てて片足を持ち上げられる。
「あっ……」
こんなに余裕のないこの人を見るのが初めてで、期待と不安で鼓動が痛いくらいに胸を打つ。
「実穂…」
「んっ……やっ…ダメっ…」
「掴まってろ」
「ン…無理……力入んないっ……」
首に腕を回すけど頭の中が真っ白になっていく。
「卓巳っ……」
「実穂、好きだ」
「私も…好き……あぁ」
激しいクライマックスに二人とも汗だくになってぐったり倒れ込んだ。