駄目男、俺。
男一人で立ち寄るのも恥ずかしいし、まあ地元だから何の問題もないだろ、とか思っても、やっぱり中には入れないよなー、とかそんな事をごちゃごちゃ考えていると、
「…康ちゃん?」
聞いた事のある、女の声が俺の名を呼んだ。
振り向いた先には、予想通りの人物。
「…瑠美?」
「何してんの?てゆうかまだこっちにいたの?」
「んー、まあ」
「ふぅん?てゆうか、入んないの?」
瑠美はフフっと笑って宝石店を指差した。
「いや、別に、いー」
何だか、嫌な所を見られたな、と俺はただそれだけ思って苦笑する。