恋の授業。



「ちょっとー!面白がらないでよー」



確かに綾子の言う通りワタシは自分から告白したことはないし、好きになってもらおうと努力したこともないけどさっ



今までの経験値が少ないことを初めてじれったく思った。



「とにかくさぁ、告白を断ったのは誤解だったってわからせないと。森川相当落ち込んでたからなぁ~」



そっか…マリと森川君はそういう話したんだよね。



マリの言葉に、不覚にも浮ついてしまった。



森川君が落ち込んでたこと、嬉しいと思うなんて…
ワタシってさっっいあくっ……



「ほらくー、そこで浮かれてないで、考えて!」



えっっ……!



「ななな何でっ、わかったの?
あっ、ていうか最悪だよね浮かれるなんて…」



心の中の黒い部分。

今まで隠し通してきたそこを、ワタシは正直に出した…。



「っはは!そんなの、当たり前だよ?当たり前の感情。誰にでもある感情。」



優しい顔で教えてくれる綾子は、ワタシの不安も、少し力んで出した本心も、
簡単に当たり前と言ってくれた。



今日のことは、一生忘れないんだろうと思う。


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