恋の授業。
「おぉ!森川!」
綾子もマリも森川君と気まずくないからこうやって簡単にあいさつができるけど、ワタシはいったいどうしたら……
泣きたい気持ちと、それでもドキドキしてしまう気持ちと…いろんなものが混ざり合って、目が異常に熱くなっていく。
世間話をしている3人を見ていると、まるで自分だけが別世界にいるような気になってくる。
「………たの?…川原さん?」
ん?………
え?えっ?
エエエエ?!
「どうしたの?ボーッとして」
今、ワタシに向かって話しているのは
明らかに森川君だ。
突然の展開に付いていけずにひたすら森川君を見上げることしかできないでいると、綾子の笑い声とともに聞こえたマリの一言に、沸騰していた体の熱が一瞬で冷え切った。
「あぁ、くーね、今フリーズしてんの!
さっきまで森川の話してたからさぁ!
この子こう見えて草食らしいよ~?
キャハハハ!!!」
なっ……………っ!
「……え…?」
「………」
「…………」
森川君の、驚いたような、困ったような声が聞こえた後を、何とも言えない空気と長い沈黙が襲う。