恋の授業。



「先生っ、おふざけが過ぎますよっ!」



気が遠くなるほど長く感じた沈黙を、綾子が例の先生ごっこで破った。



恥ずかしさと恥ずかしさと、…恥ずかしさで…
頭の中がぐるぐる…。



「あれ?これ、ヤバいやつ?…あはっ!……」



自分の発した言葉が余計だったと気付かされたマリは、誤魔化すように笑っている。


どんなに誤魔化そうと、本人の前であなたの話をしてました、なんて言ったらもうどうしようもないじゃないかと思うけど、ワタシは相変わらず固まったまま何もできない。



「悪いけど森川、くーが魂抜けてるから、送ってもらえないかな?」



「じゃーねっ!」
「よろしくね森川!」



放心状態で3人の会話を聞いていたら、綾子もマリもバイバイと手を振っている…!



「…!え!えちょっ!」



うっわー!わー…



取り残されたワタシは
この急な展開に、ただ痛む心臓を押さえるしかなかった。


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