恋の授業。
これ、まずいかも…
きっと何度も連絡をくれたのに、携帯を忘れてホクロメガネと話し込んでいたなんて、森川君になんて言っていいのかわからない。
無表情の森川君は、怒っているようにも、疑っているようにも見える。
本当は、そのどちらも当てはまるのかもしれない。
とにかく、ホクロメガネの事を説明しなくちゃっ…
…でも、なんて…?
ホクロメガネって、ワタシの何?…
「くーちゃん。この人、何?」
黙り込んだワタシにしびれを切らしたように森川君が問う。
「あ、えっと…この人は…」
ワタシがホクロメガネを紹介しようとした時
「自己紹介が遅れてすみません、僕は彼女の、ただの近所に住む者です。」
ホクロメガネが立ち上がって、爽やかな笑顔で森川君に言った。